4#九尾狐とキタキツネ

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 「キタキツネさん!おいら達が寒そうな君を暖めてあげるよ!!」「うんうん!」  妖狐の兄妹は、サッとコン惑するキタキツネに前肢を差し伸べた。  ぽっ・・・  ぽっ・・・  「キタキツネさーん。」「ほら、狐火だよー。暖まってね。」  2匹の妖狐の差し伸べた前肢の肉球から、青白く淡い狐火が浮かんできた。  「それが、どうしたの?」  キタキツネは、前肢で頭をポリポリ掻いて言った。  「だって、言ったじゃん。キタキツネさんが「寒い」って?」  「右コン、『あれ』やっちゃいましょう。」  「『あれ』ってなあに?左コン?」  左コンは、前肢を交互に動かしてみた。  すると・・・・・・  「ほうら、狐火が動く動く動く動く!!」  「で?」  キタキツネは、大あくびをして寝っ転がった。  「右コン、これ程渾身の『妖術』使っても全くあのキタキツネは全くウケないよー?!」  「そう嘆くな左コン。おいら達には『あれ』があるじゃないかい?『あれ』が!!」  「本当にここで『あれ』やるの・・・?私、ここに墜落してからヘトヘトよ!?」  「でも、『あれ』を今やらなければ!!」  左コンは、右コンの決意へのオーラが出ている事に気付いた。  ・・・やっぱり・・・やるつもりなんだ・・・究極の技の『あれ』を・・・!!  右コンと左コンは、前肢を鉛色の空へさっ!と掲げた。  ぱぁぁぁぁ・・・  ぱぁぁぁぁ・・・  2匹の妖狐の掲げた前肢に、眩い光がかがやいた。   ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!  光の柱を放って飛び出した2匹のキツネに、あらゆる方向から光の粒がどんどんどんどん集まってきた。    「くか~~~~~~~~・・・」  キタキツネは退屈の余り、鼻提灯を膨らませて雪の上で眠りこけてしまった。  ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!ひゅん!  光の粒が、どんどんどんどん集まって、2匹の妖狐は眩い光を放った。  「よし、飛ぶぞ!左コン!!」  「解ったわ!右コン!!」            
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