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「やったー!!これで北の国へキタキツネに逢いに行ける資金ができたどー!!」
妖ギツネの右コンと左コンは、北の国に居るという憧れの
キタキツネに逢う為の費用を稼ぐ為に、風船売りのお祭り屋台を営んだ。
2匹が憑依合体した巨大な九尾狐の容態で膨らませた、『九尾狐風船』は飛ぶように売れ、人間に化けた右コンと左コンは資金を元手に航空チケットを買いに行こうとした・・・
だが・・・
「もしもし!貴方は、あの日の九尾狐に化けた2匹の白ギツネですよねぇ?」
「はい?あんたはだあれ?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!
「何・・・この怒りのオーラは?」
「や、やっぱ・・・り。」
呼び止めたのは、お祭り屋台の会場である、神社の屋主だった。
「困るんですよ?!九尾狐に化けて巨体化きた時に、境内を半壊させたどころか、他の屋台の迷惑をかけたんだから。お前たちは。
はい、迷惑賃と境内の弁償費を持っていくよ!!」
「あーーーーっ!!それは!!」
屋主は、風船屋台の売上げ金を根刮ぎ取り上げ、悔しくて泣きわめいて抗議した妖狐兄妹はそのまま神社に摘まみ出されて門前払いされてしまった。
「悔しいよぉーーー!!右コン・・・!!」
「もう泣くな、左コン。こうなってしまってからは仕方ないんだ・・・。」
「だって!!だって!!だって!!だって!!
・・・あっ!!」
その時、左コンは持参のリュックの中に風船売りをしていて、膨らませて割れてしまったいっぱいの風船を『妖術』でひと纏めにした巨大な風船が萎ませてあったのを見つけたのだ。
「確か右コン、私と憑依合体して九尾狐になれば、私達飛べるよねえ。」
「それがどうしたの?」
「飛んでいこうよ。北の国へ九尾狐になって。」
「ちょ・・・ちょっと待ってよ!!九尾狐になれば、空を確に飛べるけどさあ・・・
ここから、北の国までその『妖術』が持つんだよ?!北の国は、ここから遥か向こうだよ?!」
「だ・か・ら!!この巨大な風船でアシストするのよ。
だって、『妖術』使って風船をひと纏めしてだいぶ経ってもそのままじゃん。
このでっかい風船。」
「確かに。
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