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キーンコーンカーンコーンーー………
昼休みを告げるチャイムの音が、完全に消えるか、消えないか。皆が動きだそう、としたその時だった。
ドドドドドドドドドドドドドドドドドド……
なにやら、廊下の奥からものすごい音が近づいてくる。
なんだ?!この学校、校舎の中で牛でも飼ってたっけ?!
そう考えてるうちに更に音は近づいてきて。
ドンガラガッシャーン…!!!!!
そのなにかは、僕のいる、1年A組のドアに盛大にぶつかって、止まった。
シーンと静まり返る教室。
そして、
ガララ……ドアが開いた。
ドアの前に立っていたのは、世にも美しい、黒髪美男子だった。
たぶん「ドドドドドドドドドドドドドドドドドド……」とか、「ドンガラガッシャーン!!!!!」とかの音の原因は、この男で間違いないだろう。
しかし、「そんな音を発てたことなどありませーん」みたいな顔をして、凛と、そいつは立っていた。
これぞ、和風黒髪美男子。
クラスの全員の視線を集めながら立っているそいつは、本当に美しかったのだ。
…その鼻からは、ドアにぶつかったせいか、鼻血が垂れていたけれども。
イケメンだと、鼻血さえも真っ白な肌によく映えて、綺麗に見えるものなんだな。うん。
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