コテージにて

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コテージにて

 県内でも、数時間も車で走れば、住んでいる地域とは全く異なる世界が広がっている。  それが山あいの内陸部であれば、尚更のこと。  娘の同級生の父兄に誘われて、先週末コテージに泊まりに行った。大人7人子供7人の泊まれるコテージは、コテージと言うよりも田舎の祖父母の家に来たような古民家だった。  周りは山ばかりで民家は無く、聞こえる音は山間に流れる川のせせらぎと鳥のさえずり。時たま、なんの動物なのかは不明だが、コォーという甲高い鳴き声が響く。  午前中はテニスやバドミントン、キャッチボールなどを楽しみ、夜はBBQを楽しんだ。それとは別に、材木を井形に組み、キャンプファイヤーもやった。  子供達はサプライズで用意した花火も楽しみ、夜が更けても大声で笑ってはしゃいだ。 「ここは温泉もあるんだよ」  そう言ったのは主催の男性だった。朝は8時から夜は11時まで、少し離れた場所にある源泉掛け流しの温泉に入り放題だと言う。  子供のようなテンションのお父さんが1人いて、明るい内に男の子達を引き連れて、貸切状態の風呂場で全員で大はしゃぎをしたようだ。
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