第1章

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3つ違いの妹は、私とは全く真逆の人間だった。 あくまでも私の主観だが、目鼻立ちがはっきりしていて、私よりも明るく、行動的な子だった。 私の最も可愛いと言われるべきであろう乳幼児期でさえ、近所のご婦人方からは、「ま、まぁ、元気そうな赤ちゃんねぇ…。オホホホ…。」というお言葉しか頂けなかったと母は言う。 今の時代ではあり得ないけれど、授乳期に母の母乳の出が悪く、なぜか途中から牛乳をプラスしていたとかいないとか。 そのせいかは定かでないが、未熟児で生まれたはずの私は、どんどん体が膨らみ、だるまちゃんのようなパンパンな体型に。元々貧相な顔立ちは、パンパンになるにつれて目も肉に埋もれ、低い鼻はさらに低く、まぁ誰が見てもぶちゃいくな子供に育っていった。 お世辞でも可愛いわね、と言われないくらいに。
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