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――どうせ、遊び友達だし。
フリードは、心の奥底で漠然と捉えていた「仲間」の実体を口にしたような気がした。
親友ではない。快楽を共有する相手だ。
彼らとは、金でつながっているのだ。絆なんか、ありやしない。
と、突然、そんな考えを持った自分に身震いがした。
「やっぱ、訂正。俺の仲間は、1枚の銅貨がなくても仲間だ」
ミーナは、カクンと首を傾げた。
「本当に、そう思っていらっしゃるのですか?」
「ああ、思っている」
「ご自分に言い聞かせていらっしゃるのでは――」
「しつこい。嫌われるぞ」
「申し訳ございません」
ミーナは、一礼するとすごすごと引き下がった。
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