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みなさん、スーパーなんかで、お年寄りがカゴいっぱいに買い物をした時、そのカゴをレジのパートさんが袋詰めの台まで運んであげる光景、見たことありますよね・・・
私、子供を保育園に預けることができたので、つい最近からスーパーでレジ打ちのパートを始めたんですけど、早速つまずいたんです、それで。考えすぎて、熱を出して寝込みました。
どの程度の量をもって、善意で運んであげればいいのか分からないのです、正直。思いやりが無い冷たい人間だと思われたくはないし、かといって、全てのお年寄にそれをやると、手間がかかって仕事が捗りません。そこで相談しました、店長、チーフが同席している場で。
「その都度判断すればいいんじゃない」
「うん。臨機応変にね」
出た。私の一番苦手なキーワード。だからそれが難しいから相談してんじゃないの・・・。
「明確な基準がないとダメなんです、私」
裏を返せば、明確な基準さえあれば、完璧な仕事を披露する自信があるということです。
「じゃあさ、自分なりの基準を設けたら?。それを尊重してあげるから」
そこで考えました、考えたら意外と簡単でした。カゴは網目状になっているじゃないですか、だから下から何番目のマスまで商品が入ってるかどうかで、判断すればいい訳です。
その日を境に、私の仕事ぶりは一変しました。隣のレジが3人処理する間に、私は5人、いけます。勝手に自分の頭の中で、生産性の女王の称号がちらつき始めたその時です。
いつものごとく、
「これは基準を越えてるから、運んであげなきゃ・・・」
すると、
「ああ、いいですよ別に」
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