★レイバン&ジェイクの場合

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★レイバン&ジェイクの場合

 死者の祝祭日は甘味大王ことレイバンにとっては魅力的過ぎるイベントだ。出来る事なら毎年休みを取ってスイーツの食べ歩きをしている。本当なら子供と一緒にパレードに参加したいくらいだ。  だが、今年は運悪く休みが取れなかった。安息日も有名スイーツ店はほぼ満席。  そしてなにより、愛しい旦那様がいない。 「なんか、物足りないんだよな」  今年のモンブランは味が濃くて美味しいな。なんて思う反面、口から出るのはこんな不満だった。  ジェイクと結婚して、夫婦になってもこれといって大きくは変わらない。元々同室で、体の関係もある。相変わらずの仕事バカでもある。  ほんの少し違うとするなら、視線や表情、言葉が以前より熱を持つようになった。求められる時はそれこそ、腰が怠くなるまで抱き合って喘ぐ事になる。  幸せだし、彼からの愛情を惜しみなく貰っている。けれど、最近冬レシピを考案中の料理府は忙しくて、放置も長くなっていて、新妻レイバンとしては不満がたまっていた。 「ジェイさんのいけず。少しくらい俺に時間くれてもいいじゃん。今日、安息日なのにさ」     
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