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4歳になった時。
この頃はお母さんとお父さんは毎日喧嘩の日々だった。
こいつが何かを怖がって泣くのは病気なんだ
病気の子供なんていらなかった
お陰で俺は虐待していると周りから言われている
産んだお前の責任だ
あなたがあの時私との子供が欲しいって避妊をしなかったのが原因でしょう
私だってこんな毎日泣いてうるさい子供、いらなかったわよ
私のせいじゃない
そんなことを毎日言い合って。
それでも「ナニカ」はずっと僕を見つめていて、怖かった。怖かったから泣いてしまった
僕が泣けばお母さんは僕を怒鳴った
僕が泣けばお父さんは僕を殴った
「ごめんなさい、ごめんなさい」
いつからか「こわい」よりも「ごめんなさい」を言うようになった。
いつからか僕にとって「こわい」はお父さんとお母さんになっていた。
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