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ずっと、となりにいる
あの夜から、俺と姉さんは兄弟のことも幽霊のことも一度も話していない。
しかし姉さんは兄弟の遺灰を納めたペンダントを肌身離さず身に付けるようになった。
彼は悪霊となった俺の兄を封じた後、いつも通り俺の元に戻ってきた。
だが彼曰く、お仕事に成功したおかげで平の幽霊から、守護霊や守護天使と現世では呼ばれる地位に昇格したそうだ。
『これで、れー君が寿命をまっとうするまで一緒に居られよ』と彼は嬉しそうだった。
未だに、兄弟のことを受け止め切れた訳じゃない。両親への不信感や失望は今でも心を曇らせる。
きっとこの澱みは永遠に晴れることはないだろう。
それでもこの小さな幽霊がずっととなりに居てくれるなら、こんな人生でも乗り越えられるかもしれない。
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