episode249 末期症状

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「それより征司くんに一声かけなくてよかったの?」 「ええ、それは……」 九条さんと薫を助けに行ったなんて後で知ったら まあ、きっと怒るだろうな。 だけど――。 『あいつが死んだらおまえの責任だ』 僕は征司の言葉を頭の中で反芻する。 『もしそんなことになればおまえをこの家から追放するしかない』 それで首を横に振った。 「ええ。これで良かったんです。あなたを危険に晒すのは本意じゃないけれど――うわっ……!」 僕が言った尻から 九条さんはまたスピードを上げる。 「言ったでしょう?僕はけっこうスピード狂で、危ないこともスリルも大好き」 「だね。あなたって意外と激しくて大変な時あるもの」 「何?もう一回言って」 「やだ」 僕のために馬鹿やってるとは あくまで認めないつもり――。
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