マスク越しのキス

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暫くして学校のチャイムの音で目を覚ますと夕方だった。 先生「目が覚めたか、調子はどうだ?」 少年「おかげさまでだいぶ落ち着きました」 少年が起き上がって立とうとすると熱でフラついてよろめいた。 先生「危ない!」 先生はフラついた少年を急いで抱き止めて支えた。 少年「すみません、ありがとうございます…」 先生「熱が高いせいか、立つのが難しそうだな…」 少年「少し頭がボーっとするだけなので大丈夫ですよ、自分で歩いて帰れます」 先生「帰る途中で倒れないか心配だから私が家まで送ろう」 そう言うと先生は少年をふわりと抱き抱えてお姫様抱っこした。 少年「…お姫様抱っこは恥ずかしいですよ…それに重くないんですか?」 先生「ふふふ、いいじゃないか。君は小さくて細いからとっても軽いよ。それに具合が悪い時は遠慮しないで私を頼りなさい」 少年「既に先生にはいつも頼りっぱなしで申し訳無いくらいです…」 先生「もっと甘えていいんだよ、私は君に必要とされたい」 先生は恥じらう少年の瞳を見つめながら微笑み、手の甲にキスをした。
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