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「〇〇市から転校してきました、野田 卯梨と申します。よろしくお願い致します」
結局、学校には通うことになった。通う学校は、家から1番近い高校だ。
最初はまた授業を受けるなんてかったるいし、高校など遠慮被りたいと主張していたのだが、弟子からの巧妙な説得によって、通う運びとなった。
曰く、高校には女子高生が多い、と。
当たり前のことなのだが、改めて主張されるとなかなかに魅力的な話だった。何せ俺は、若いオネーチャンが大好きだ。元の俺の年齢からすると、女子高生はオネーチャンと言うより、オジョーチャンだが。
元の俺だと、女子高生に会うのは犯罪と言われるぐらいだ。これが乳の1つでも揉んだとなれば、いかな天才魔術師と言えども両手に錠がかかって、金属の檻から出られなくなってしまう。
が、同じ女子高生ともなれば、女子高生と会うのは合法だ。むしろこの姿だと、野郎と遊ぶよりも純情で推奨される。仲良くなれば、スカートめくりや乳揉みも可能だろうし、ちょっとレズっ気のある子と遊んでいたら、キスの1つぐらいさせてもらえるかもしれない。
だが高校に通うことになって、学業に集中してもらわないと困るからなどと理由をつけて、探偵業を弟子1人でこなされては困る。いくら女子高生と会うのが合法という素晴らしい環境でも、やっぱり男に戻りたいのは間違いない。それに昔頑張った学業に集中なんてごめんだ。昔も別に成績が良かったわけではないが。
その話をすると、弟子はよそを向いてチッと舌打ちをしやがった。コンニャロウ、やっぱりそういったことを企んでやがったか。
「……まあ、構いませんけどね。僕も師匠と仕事したいですし。考えてみれば、師匠は僕とあまり外を出歩いて下さらないので、仕事ぐらいしかデートの機会はないでしょうしね」
「キモいこと言うな!てめえとデートなんて俺の人生が3周回ってもねえよ!!」
「では、4周目になれば僕と結婚して下さると……?」
「変な妄想膨らませながら、師匠の人生を終わらせようとしてくんじゃねえ!!」
強くてニューゲームをさせるような魔導生物がこの世に存在するのかは分からないが、こいつならば執念で探し出してきそうだ。マジで育て方間違えた感ある……。
「しかし、高校ってなったらまた受験受けないとなんねえのか……。めんどくせえ……」
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