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サプリメント
「さいきんーちょうしがイイの―。また、あのサプリメントちょーだーい、、」
私は小学校の時はモテた。男子だけでなく女子や先生にも。
中学に入り、生理が始まってから甘いものが異様に欲しくなり、急激に太りだした。
2年になるころには立派な肥満体になり、いじめにあうようになった。
高校は地元ではなく同じ中学校のいない遠いところにした。誰も私の事を知らない場所に行きたかったからだ。
電車通学をしていて、私は恋をした。
もちろん彼に話しかけることができないでいる。
「痩せいてさえいれば」
「痩せいてさえいれば」
「痩せいてさえいれば」
・・・
ある日、いつもの通学電車で彼が女と話しているのを見かけた。
私は焦りと共に、自分の体形に対しての憎悪、強い嫉妬を感じた。
「痩せいてさえいれば」
「痩せいてさえいれば」
「痩せいてさえいれば」
・・・
そんな時にあの男に出会った。
その男は、商店街のショーウィンドーに映る自分を見ていた時に話かけてきた。
「君もったいないねー。すごくかわいいのに、、、。スタイルが良かったら誰もが振り返るほど
かわいくなるのにーーー。もったいないなーーー。」
『何この男、、、関わっちゃいけない』
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