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「えぇと、チェリッシュさん? これで少なくともA級ぐらいの実力はあるって信じてもらえたかな?」
そう尋ねたオレの問いには、別の場所から返事が返ってくる。
「もちろん信じるさ。でも……的は弁償してね?」
そこには緑の長い髪を後ろで束ねたすらっとした男性の姿があった。
どうやらエルフのようなのだが、乱れた髪と丸メガネをくいっと持ち上げる姿は、まるで学者か何かのようだ。
「まぁ弁償は構わないですが……あなたは?」
「弁償するなら歓迎しよう。私はこの国の冒険者ギルドのグランドギルドマスター、テリルロントだ」
丸メガネをキラリと光らせてそう答えたのだった。
弁償しなかったら歓迎しないのかよ……。
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