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「じゃぁ回りくどい事は無しでいきますね。実は私たちの掴んだ情報によると、ある者が聖エリス神国を利用して『穢れた勇者』なる者たちを召喚したようなのです」
「へぇ~。いつも偉そうな聖エリス神国の神官どもが、騙されたって事ですか? いや~いい気味ですね~」
うぅむ。テリルロントは中々いい性格しているようだ……。
「それが他人事ではないとしてもですか?」
オレのその一言に、今度は表情を一遍させて真剣な表情で聞いてくる。
「他人事で無いと言うのは、ど、どういう事でしょう? 共和国は、聖エリス神国がどうなろうと知った事ではありませんが?」
「はぁ……そうですか。でも、そのうちの3人の穢れた勇者がこの国で何か騒ぎを起こそうとしているとしてもですか?」
「なな、なんですと!? それを早く言いなさい! どど、どうしますかね。う、うちはA級冒険者が3人しかいないのですよ!?」
「落ち着いて下さい。その為に私たちが来たのですから」
「え? そうなのですか? それならそうと早く言ってくださいよ……」
まったく……いい性格をしている……。
「しかし、A級冒険者が3人しかいないって本当なのですか? これだけの規模の街で、ここはこの国の冒険者ギルド本部ですよね?」
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