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「見てみたいわ! 行きましょうよ!」
ヴィーヴルは今まで人の街には数えるほどしか行ったことがないので、さっきからキョロキョロと本当に楽しそうだ。
今回は依頼で来たけど、そのうち落ち着いたら休みを取って、皆でいろんな街を見て回るのも悪くないかもしれない。
「それじゃぁ、ちょっと入ってみようか」
~
たまたま入ったその店は比較的この街でも大きな工房だったようで、様々な魔道具を取り扱っていた。
戦闘や冒険に使うようなものよりも、一般家庭で使うものが多く、調理で使う大型のコンロや食品をしまっておく冷蔵庫、それに様々なデザインの照明器具などその内容は多肢におよんでいた。
それでもほとんどの物は道具屋などでも扱っているようなもので、そこまで珍しい物はなかったのだが、中には見ただけではよくわからない物もいくつか取り扱っていた。
「ねぇねぇ! コウガさん! この綺麗な魔導具は何なのかしら?」
ヴィーヴルとリリーが見ていたのは、様々なアクセサリーなどが展示されているコーナーだった。
ここからでは見えなかったので、二人が見ている側まで行くと、ヴィーヴルが指さすものを見てみる。
「指輪? でも、何の魔道具かまではわからないな?」
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