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【第22話:嬉しいんだな】
「なかなかの趣味のお屋敷だな……」
オレが見上げるその屋敷は、至る所に彫刻が施され、それら全てに金箔が張られていた。
前世の修学旅行で見た金閣寺もびっくりの金ぴか具合だ。
「わぁ! ぴっかぴかだね!」
リルラの無邪気な声に若干救われた気持ちになりながらも、気を取り直して出迎えにきた執事に連れられ屋敷に入っていく。
「わぁ! 中までぴっかぴかだね!」
中にまで建物のいたるところに彫刻が施され、そこに金箔が張られているうえに、様々な金の像が飾られていた。
「ハハハハ……ここまで行くと逆に関心するの……にゃ」
「目が痛い……にゃ」
「趣味が悪いわね。こんなの集めて楽しいのかしら?」
ヴィーヴルが吐いた毒に、前を歩く執事に内心謝りながらも歩く事5分。
これまた全面金色に輝く豪奢な扉の前に辿り着いた。
「それでは中にお入りください。メレンジ様がお待ちです」
ノックの後、扉を開けてくれた執事の横を通って部屋に入ると、そこは大きなソファーとテーブルが置かれた応接室のような部屋だった。
壁には煌びやかな装飾が施された剣や盾と、よくわからない抽象画が飾られ、室内には何やら甘い匂いが立ち込めていた。
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