【第8話:頑張れ】

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【第8話:頑張れ】

 結局、ヴィーヴルのお父さんは、今度はジルの精神安定化魔法で冷静にさせられ、何とか話を聞いてもらう事が出来た。  巻き込んでしまって本当にすみません……。  とりあえず、オレが無理やりに従えているわけではない事、命令は何一つしていないという事だけは理解してもらえたようで、何とかその場はおさまった。  いろいろ大変だったが、無事に竜人族への移住に関する説明も終え、今はゼクトたちと話をしていた。 「前にも話したけど、竜人(ドラゴニュート)は戦闘民族だって事だから、全員騎士団として採用するって事で問題ない?」  前にヴィーヴルとゼクトの二人を交えて竜人の今後について話し合ったのだが、本人たちの希望で竜人全員で騎士団を結成するという事で決まっていた。 「あぁ、問題ないと思うよ。俺たちは集落でも魔物や魔獣を倒して生活の糧にしていたからな。そこには女も子供もない。それが正式に戦いを本職とした職業につけると言う話だ。皆んな願ったり叶ったりのはずだ」  ゼクトが言うには、竜人の集落は『深き森』の奥深くにあったので、基本的にみんな狩猟して生活していたそうだ。     
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