【第12話:面白そうだ】

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【第12話:面白そうだ】

 ギルドマスター室に通されたオレは、ちょっとホッとしていた。  ギルドの中が、妖精の飾りつけで凄い事になっているんじゃないかと少し心配だったからだ。  しかし、ギルドの中はいたって普通で、他のギルドよりお洒落に飾り付けられており、とても素敵に思えた。  そしてそのまま3階のギルドマスター室にまで来て扉をあけると、 「あぁ……やっぱり妖精だらけだったな……」  思った通りの展開に何故かホッとした自分がいた。あれ?  しかしこの部屋凄いな……カリンの実家の『妖精の呼子亭』より凄いんじゃなかろうか? 「ん? コウガさん、入り口で立っていないで、どうぞそちらのソファに座ってください。すぐにお茶を淹れてもらいますから」 「あ、あぁ。すまない。じゃぁ、失礼するよ」  そう言ってソファーに座ったオレに飛び込んでくる影があった。 「コウガお兄ちゃん! お久しぶりです!!」 「え? カノンちゃん? 一緒に来ちゃったの?」  それは宿でいつもご飯を運んでくれた、カリンの妹のカノンちゃんだった。 「うん! お母さんがね、カリンお姉ちゃん一人だと色々心配だから、ついてってあげなさいって!」     
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