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【第14話:話が耳に入ってこない】
少し遅い昼食を『恒久の転生竜』のメンバー皆でとっていると、そこへ高位妖精のセイルが飛び込んできた。
詳しく話を聞いてみると、カリンから緊急の大事な依頼があるという話だったので、オレは皆を引き連れてギルドに向かう事にした。
そして文字通り【泡沫の翼】を使ってギルドまで一気に飛んでくると、カリンに一番大きな会議室に通され、今に至ると言う訳だ。
「そんな事になっているのか……」
一通りの話を聞き終えたオレは、深いため息と共にそう呟く。
「やっと領地の立ち上げも少し落ち着いてきたって言うのに、また魔族どもの怪しい動きとはなぁ」
「コウガさん……台詞と表情が合ってないわよ。何で嬉しそうなのよ!?」
ヴィーヴルが何か失礼な事を言ってくるが、そんな事は……あ、にやけてるな。オレ。
「コウガ様が嬉しそうだとリルラも嬉しいです♪」
そう言って腰に抱きつこうとしたリルラを、さり気ない動作で阻止する双子姉妹。
何か小競り合いが起きているが、いつもの事なのでスルーして話を続ける。
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