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【第15話:さっきみたいなのが良いです】
冒険者ギルドで『穢れた勇者』の緊急指名依頼を受けてから二日後。
王様が派遣してくれた執政官や文官の人たちにこの街の管理を任せたオレは、『テリハイム共和国』に出発する準備を終え、『恒久の転生竜』で集まっていた。
テリハイム共和国。
アデリア大陸で帝国につぐ大きさを誇るこの国は、比較的新しい国にもかかわらず、国力や兵力でも強大な力を持っていた。
中でも魔道具を中心にした文明が発達しており、国が大陸の中心部に位置している事から商売にも向いており、どの都市をとっても非常に栄えている。
また、その発達した魔道具を利用して強化された軍隊は、ただの一兵卒に熟練の兵士と並ぶ戦闘力を与えると言われており、軍事の面でも秀でていた。
その上、各都市で騎士団とは別に傭兵団も雇っており、有事の際にはその兵力を更に増強できる体制を作っているなど、新興国家らしい柔軟な体制と相まって、今この大陸で一番勢いのある国家だろう。
≪とまぁ、テリハイム共和国に関しての一般的な情報はこんな感じだね~≫
高位妖精セイルの説明が一通り終わると、皆から感嘆の声があがった。
「な、なんと言うか。凄いわね……」
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