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裏山神社の鳥居の下で
裏山神社の鳥居の下で、
夜空を見上げた僕と君。
「あ、流れ星」と叫んで君は、
お手々を合わせて祈ってた。
願いが口に出ちゃっていたから、
僕は驚き君を見る。
「お願い、誰にも言わないで」
いたずらっ子の子猫みたいに、舌を出しては口封じ。
恋を願いし希い。
ああ、そうなのかと夜空を仰ぐと、
流れる星は山の向こう。
失恋知った星空の下、
祈ることさえ忘れてた。
それにも僕は悲しく笑う。
それでも好きだし、悲しく笑う。
【end】
三題:『鳥居、流れ星、口封じ』
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