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「そうですね。わかりました。もういいですか?じゃあ私、帰っていいですか?証拠もないでしょうし。他にも女性がいらっしゃるようですし。私だけが咎められる筋合いないですよね?」
彩夏は、この場から早く立ち去りたかった。
「あんた、本当におバカよね。証拠なんて、こんなにたくさんあるわよ」
そう言って満子は龍の模様が表紙になった御朱印帳を出した。
紫の背景に、緑の龍が渦巻いて舌を出している。
「なんですか?それ」
彩夏は怪訝な表情になる。
満子はそのジャバラ折りの御朱印帳を広げた。
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