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 3人は車に乗って病院を後にした。照義の車は大きめのミニバンである。照義が運転し、その助手席に奈緒美が座る。 勇はと言うと…… 後部座席に座れば照義と奈緒美がパーソナルスペースに入ってしまう為に全身が震え上がり過呼吸が起こってしまう。 それ故に最後尾の荷物を置くスペースに胎児のように膝を抱えて収まっていた。 「今日も駄目かな」 「姉ちゃん。心の治療って言うのはそんなにホイホイと簡単に出来るもんじゃないよ。急ぎすぎると逆に壊れる」 「そうね……」 奈緒美は勇のこれからの将来を案じるのであった……
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