#.01 side L ‐邂逅‐

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   やはりそうだったのかと、再び写真に視線を送り呟く。不思議なことに、彼の少年のような一面を知る度、心の距離が縮まってゆく、そんな気がした。 「ねえ、ハロルド」 「なんだい?」  写真に添わせた指を止め離すと、振り返りわずかな微笑を湛えてこう訊く。 「ハルって、呼んでもいい?」  その言葉に、彼はほんの一瞬だけ弾かれたように目を丸くしたが、すぐに口元を緩ませ答える。 「ああ、構わないよ」  少しはにかみ気味な彼の表情と自身の目線とがかちりと合い、小さく「うん」と返した後、遠慮がちに声を発した。 「よろしくね、……ハル」  
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