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次の席替えは来週の予定だ。
また彼女と隣同士になるとは限らない。
「運命とは皮肉なもの」
そのことを僕は、いつも隣にいた彼女との関係で学んでいた。
そして同時に、何も行動しなければ状況は変わらない・・
そう思うようになっていた。
だから、
今度、僕は隣の彼女に尋ねるつもりだ。
「ねえ、何を読んでいるの?」
まず第一歩は、その言葉に決めていた。
そして、昼休み、
僕は自分の何かを変えるつもりで、自分の文庫本を閉じ、
隣の席に体を向けた。
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