「となりの席の彼女」

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僕は教室に等身大の鏡を置いて授業を受けている。 クラスのみんなは僕と僕が映った鏡を見る。 僕の存在感のなさ・・その特徴が鏡によって倍増される・・ そんな風に思っていた。 そんな性格の悪い僕は、彼女に冷たく当たっていた。 彼女が教科書を持ってくるのを忘れた時、 彼女は、反対の隣の子に「見せて」と言えばいいものを、 僕の方に席を寄せて「ねえ・・教科書を見せて」と言う。 そんな彼女の低姿勢を僕は無下にできない。
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