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それから、
何かが少しずつ変わっていった。
彼女の存在を違う意味で、異性として意識し始めた。
それが「恋」だと気づいた時には、
三学期の席替えでは、彼女は遠い席に変わり、
彼女のことを、もう無口の同類だとは思わなくなった。
彼女のことを、イヤだとは思わなくなった。
更に不思議なことに、
彼女との位置が離れるだけで、彼女のことが愛おしくなった。
けれど、彼女に好意を抱くようになったからといって、
今更どうにもできない自分がいた。
散々、今まで彼女を毛嫌いするようにイヤがっておいて、
都合よすぎる・・そう思った。
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