最後のひと口、難しい匙加減

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「……俺は、もうちょっと違うところへ出たい気分」 「いいよ。じゃ……辺りで検索と……」  これがしたい、などをはっきり言ってくれる彼だった。「全て任せるよ」だなんて、匙加減の間違いもいいところだと瑞希は思う。コーヒーに砂糖を入れすぎているだけだ。  いつか溶けなくなるだろう。  なるほど、そうすると、「甘くない」ブラックだったら、「溶けなくなる」ことがそもそもないのだからこういう関係には持って来いなのかもしれない。家族は分からない。  それと、入れるのがアイスの場合も、彼女には全く分からないのであった。
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