20人が本棚に入れています
本棚に追加
/85ページ
【だから無理ですといったのです】
デルトは一人で考える。
目の前のロンバートは生身で機械人形を倒してしまう猛者である。
現在木剣を持っている。
盾は持っておらす。
「1ついいか? 長弓も使っていいのか? とはいえ急ごしらえだがな」
「勿論いいだろう」
ロンバートはゆらりと剣を構える。
デルトはゆっくりと木剣を構える振りをした。
即座に長弓に装備を変更する。
先が丸っこくなっている矢でロンバートの眉間を狙う。
矢は風を切るように突き進みロンバートの眉間には突き刺さらず、彼の木剣で弾かれる。
だがそれでは終わらず、デルトはダッシュをする。
木剣に装備を変更する動作、つまりフェイントを見せて。
また長弓で至近距離から発射する。
それもロンバートは2回に分けて発射された矢を見定めると、まるで神業のように矢を叩き落す。
デルトは簡単には諦めない。
長弓を空に放り投げると木剣を装備し、叩き付けるように振り落とす。
ロンバートも木剣でガードする。
と見せかけて。
空から落下してきた長弓をキャッチする。
至近距離、もはや零距離から、発射。
ロンバートはぎょっとした瞳になり2発を弾くも一発は首をぐねりと動かしよける。
デルトは後ろに下がって、思いっきり走り、また長弓を連射する。
最初のコメントを投稿しよう!