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そしてまたダッシュしてロンバートの零距離に入る。
それを、何回も何十回も、気付けば何百回も攻撃していた。
不思議とデルトの体力は底がなかった。
「はぁはぁ」
最初に息切れをしだしたのは、以外な事にロンバートだった。
「お前どれだけの体力があるんだ。化け物か」
「体力? スタミナ? そういったものならすごく鍛えてきたぜ、それを知っているのはバレットっていう師匠だよ」
【はいです。わたくしはデルト様のお父様とお母さまから、しごきまくれと言われてきましたからね、まぁロンバート様よりは厳しくないですが】
「は、はは、次で終わらせる」
「って攻撃してくんのかい」
「方針の変更だ」
ロンバートはこちらを睨む。
最初立ち合いしてきた時に見せてきたものだ。
ロンバートの周囲を鬼のようなオーラが漂い始めた。
彼は2本の木剣を握りしめた。
「基本俺様は二刀流が好きでな」
「そんな気はしていた」
「だが攻撃はしない、カウンターだけやらせてもらおう」
「そうしてくれ」
2人の意識という気配という、不思議なオーラのようなものがぶつかり合う。
空気が唐辛子のように辛く、赤く染まっていく。
2人は同時に動き出した。
デルトが地面を蹴った。ロンバートが地面を蹴った。
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