第11話 最後の試練(肉体修行)

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「師匠、あんたはすげーよ、でもなぁ、スタミナではこの俺が勝つんだ」  そうそれは渾身の一撃。  剣を思いっきり構える。  背中まで構えた瞬間。  この剣撃で覚えた必殺技。 〈重量落とし〉  背中から構えた木刀は、するりと頭を乗り越えてそのまま真下へと落ちていく。  まるで重力に逆らう事はせず一直線にそれは落ちていき、ロンバートの木剣を粉砕する。  それはロンバートのスタミナが切れ、うまい具合に防御できず、少しの意識のずれがそれを起こした。  ロンバートは後ろに吹き飛ばされ、草原の真ん中に仰向けで空を見ている。 「あっはっははははは」  ロンバートは突如笑いだす。  デルトはそこにいくと、手を差し出す。  ロンバートはにかりと笑って、その手を取る。 「俺様はお前らのパーティーに入れてくれ、1人の仲間として迎えてもらいたい、師匠と弟子という関係ではなく」 「大歓迎だ。俺様とカナエとバレットとロンバートでパーティーを組もう」 「これからもよろしく」 「ああ、そうだな、だが、お前には俺様の親父の修行がある。それまで俺様は村で情報集めをしている。そろそろ村も壊れた建物を修理して活気づいているだろう」 「そのバブス村長は?」 「そろそろ来るはずだ。ここで待っていろ、俺様は先に村に帰っている。歩きで大丈夫だ」  ロンバートはずっと笑いながら。  何か不思議な物でも見て、何か大事な物を見つけているような、本当に不思議な笑い声だった。
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