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そう言われる。
ヴェルサスにデルトとバレットは乗り込む事になる。
巨大なトラックの荷台に横になっているヴェルサス。
コックピットのハッチを開いて操縦席に入る。
久しぶりの感覚が戻ってくる。
全身がまるで機械人形を求めていたようだ。
心臓がドクンドクンと脈打つ。
久しぶりに乗り込むと、シンクロしたのか、体と機械人形の動きがマッチした。
【立ち上がる時にトラックの荷台で立ち上がらないでください、梃子の原理でトラックがはねあがります】
「了解した。バレット」
バレットの忠告通り、デルトはゆっくりと足を荷台から出した。
ゆっくりと立ち上がる。
草原の地面はとても柔らかく足に馴染むようだ。
コックピットの中の画面が外の光景を映し出す。
コックピットの壁がまるでガラスのように外を映し出すから、デルトとしてはどんな技術が使われているか、興味深いものでもあった。
目の前にはぼろぼろの機械人形が立っている。
「こいつはドンドスという名前を持っている。では修行を始める。バレットよ記憶する準備は出来たか?」
【もちろんであります】
「では説明しよう」
なぜかバブス村長の勉強が機械人形に乗りながらするというものだった。
コアに注ぐ燃料である水が沢山あるのだ。
血液を提供する為に、血液を吸いだされる事はない。
だが背中の接続部だけは繋げなくてはならず、やはり串刺しのように突き刺さるあの感覚だけは苦手でもあった。
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