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「ではわしが知っている範囲で教える。今の時代は色々と進化を辿っており、わしが知りえない戦い方をもつ機械人形が現れるかもしれない、それでもわしの助言は意味のあるものとなるであろう」
と前置きをバブス村長は述べると。
「機械人形の戦いかたには4種類があるとされる。万能、近距離、遠距離、魔法、わしの機体は万能でピエロ型とされている。ピエロ型は近距離、遠距離、魔法をどれも使用する事が出来る。そしてヴェルサスも万能とされていると伝説では残っている。お主は確か剣術と弓術を学んでいるはず。後は魔法を学ぶ必要がある。ロンバートは魔法については素人で、出来るかぎりの魔法はわしが教えるつもりだ」
「それはありがたい、助かります」
「覚えるか覚えないかはお前の努力にかかっているのじゃ」
「はい」
「お主はこの前の戦いで、剣士型、砲撃型、守護型と戦ったはずじゃが、どれが一番戦いにくかったのじゃ?」
「守護型です。砲撃型はロンバートさんが倒してくれましたし、剣士型はなんとかなりましたが、こちらも苦手と言えば苦手です」
「なるほどじゃ」
とバブス村長は頷くと、説明を始める。
「守護型は接近戦で持ちこすのは危険とされている。守護型は基本魔法か遠距離で倒すのがセオリー、剣士型は接近戦で戦っても接近戦の技術が高い方が勝つ。おそらくお主はまだ初めての操縦であり、剣士型の技術が拮抗していたのだろう。ここで学ぶのは全てじゃ、他にも色々と教える」
とバブス村長はにかりと笑い。
「まずは剣術からじゃて」
と叫ぶと。
デルトはようやくこの目の前のぼろぼろ機械人形が、とてつもない新品のようにすら見えた。
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