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「で、なっちゃんは何を隠しているの?隠してる…じゃないか。何が心配なの?」
数日後の映画デート。
いつものランチプレートを食べ終えたタイミングで、華澄ちゃんが切り出した。
『えっ!華澄…何で?』
「そんなの分かるよ…。伊達に1年半なっちゃんと一緒にいた訳じゃないんだから。」
ドリンクのストローを、グラスの中でクルクル回しながら、若干ドヤ顔の華澄さん。
『えーと……。実はね…』
わたしは、数日前のお弁当の時のことを華澄ちゃんに素直に話した。
「なるほど…。それで、一人落ち込んでた訳だ、なっちゃんは?」
『あぁ、まあね…そんなとこ。』
俯き頭を掻いた。
「なっちゃんの好きにしたらいいよ。」
『えっ?』
「もちろん、わたし達の関係が堂々と出来ない関係だってことは大前提だよ。でも、わたしも正直分かんないから、何が正解なのか…。それに、なっちゃんの気持ちも分かるし。」
『華澄…。』
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