恋人は中学生

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『嘘はつきたくない。華澄とのこと否定するみたいだから。わたしの自慢の彼女だし…。でも、現実的には話せる訳ない。来年、華澄が受験することを考えると尚更ね…。』 ゆっくり、自分の思っていることをそのまま伝えた。 「そっかぁ…。」 『うん…。』 「分かった…。じゃあ、こうしよう。途中まで話しちゃったし、もしまたそういう話しになったら、陸上部の後輩の男の子ってことにしよう。決まり!ね…?」 『華澄は、その…それでいいの?』 「うん、いいよ♪なっちゃんが全部ぶっちゃけてくれたら、悪い虫(女子)がつく心配が減るから、本当は嬉しいけどね。(笑)でもそれは無理なことだし…。」 『華澄…。』 「二人の為につく嘘だもん、全然平気だよ。今までも、そうしてきたでしょう?」 『うん、そうだけど…。』 「本当になっちゃんはバカ真面目で不器用だね。適当に話せばいいのに…。でも、そういうところも大好きなんだけど。フフフ…。」 いつものエクボ笑顔の華澄ちゃん。 「今まで通りだよ、なっちゃん。わたしが中学生で、なっちゃんが高校生になっただけ。ね…?」 『うん。ありがとう、華澄。』
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