第8話 花恋②

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今さっき思い出したんだが。 俺は昔、アイツに聞いた事があった。 「え?この乙女ゲーで一番タイプなのは、って? それって、ノクター君も入る? ああ、入るんだ…え~、なかなか難しい質問だね。 ハルシオン様にベリリアス様、ティスミック様、マグワレード様、ルノフェ君、そして、ノクター君って錚々(そうそう)たるメンバーだよ? 戦闘面で見ても、策士な強権持ちの槍使い、正確で繊細な操作が可能な魔法士、守備も攻撃も完璧な剣士、治癒と盾ならお任せ下さいの肉体派僧侶、隠密・偵察…暗殺関係何でもOKな(人の命を取る)盗賊、最新技術と知識で役立つ賢者っていう、割とバランスの良いパーティが組めるし。」 アイツは言及していなかったが、ヒロインは、剣とかの物理的な戦闘力を上げないと、超幸運持ちで占いや付与魔法が得意っていう、居るだけでいいお荷物さんに成り下がるからな。 戦闘力だけを上げるなら、ダンジョン攻略や鍛錬場での個人練習等をこなすだけで済むけど、攻略まで入ってくるとそこに対象者を上手く絡めていかなければならず、同時進行するのは正直かなりキツイ。 おかげで、課金ユーザーがかなり多かったし、俺とアイツも最初ととっておきの場面の時は割り勘して課金した。まあ、それ以外は無課金ユーザーに優しく、ほぼ無課金で全てのルートのストーリーを読めるが…毎日必ず一回はログインしないとボーナスとかサポートとか特典とかが貰えないからな。 その辺は地味に面倒だった。別にランダムで攻略キャラの挨拶ボイス聞いても、6日もすれば全員分聞ける上に、男が男の挨拶聞いてどうするんだって話で… おはよう、こんにちは、おやすみを攻略対象のキャラらしく、担当に言わせただけだぞ? アイツは地味に悶えていたが…どちらかというと、『今日は○○さん(くん)だ』的反応をしていたしな。 …っと、話が脱線したな。元に戻すぞ。 で、渋々といった感じで、答えてくれた内容が…
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