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「このまま一気にいかせてもらうぜ、翔!スキルコマンド・ボディポジション・ソニック!」
馬宙は素早く接近して、剣を振り下ろした…が、次の瞬間、翔は笑みを浮かべた。
「君は僕の二つ名を知っているだろ?ならば、悪いことは言わない、その剣を止め、離れたまえよ。」
「まさか…わざとオレを!?」
「スキルコマンド…マイエレメントウェイク…ワン!」
翔の剣から灼熱の炎が一気に吹き出し、馬宙を吹き飛ばした。
馬宙はそのまま壁まで吹き飛ばされ、激突して倒れた。
「噂以上…だな。」
「どうだい、僕の戦い方は理解してもらえたかな?」
「本当に四つも使えるのか?まだ一つだけじゃないか!」
「フフ、そう言ってくれてうれしいよ、馬宙くん。では、一貴族として頼みに答えよう。スキルチェイン…マイエレメントウェイク、ツー!」
今度はいくつもの水柱が立ち、馬宙を上空へと打ち上げた。かと思ったら、曲がった水柱が馬宙を勢いよく地へ叩きつけた。
「ぐっ…今度はオレが劣勢か。だけどな、オレだって」
「誰が隙を見せると言った!スキルチェイン…マイエレメントウェイク、スリー!」
馬宙はそのまま黄色い波動によってめり込むくらいに上から押し付けられるような痛みに襲われた。
しかも、ただ体が押さえつけられる訳ではなく、五感すべてが麻痺してしまう恐ろしいものだった。
「ぐっ…こっ、声が…出なっ…」
「剣士としては嫌われるかもしれないが、これも立派なソウルスキルの一つだ!黙って君にやられるなど貴族の恥なのでな。少しだけ頭に乗せてやっただけだ。」
馬宙は苦しみながらも、必死に立ち上がろうと剣を地についた。
「では、仕上げだ。スキルチェイン、マイエレメントウェイク…フォー!」
今度は竜巻が馬宙の身を襲った。馬宙はまたしても宙を舞い、今度はそのまま落下した。 そして、気を失ってしまった。
(貴族相手でも…勝つって言ったんだ。それにオレは…陽輝と戦うって約束したんだよ…)
『このまま馬宙剣士が一分待って立たなければ、翔剣士の勝ちとします。』
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