アルス・アマトリア3
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ちょっと冷えてきたな、と玲が思い始めたその時。 夜風がふいに窓から入って、彼の髪をふわりと動かした。 甘い香りが、秋也の鼻をくすぐる。 その匂いに、秋也はかすかに眩暈を感じた。 (いい香りだ) 玲の横顔を見ているうちに、心臓の鼓動が早まってきた。 おかしい。 そんなに飲んではいないはずだが。 冷たい夜風に当たっているというのに、体も熱くなる一方だ。
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