皆にとっての幸せが俺にとっての幸せとは限らない

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いつからかと聞かれると 自覚したのは多分 同棲を始めて一年ほど経ったころ その日は上司に仕事をおしつけられてイライラしてた 『泰成なら大丈夫だって!泰成は昔からなんでもできたじゃん!』 あいつの言葉に なんとなくムカついて 意味もないことは分かっていたけど 八つ当たりをしてしまった 『…だったら、慰めてくれよ…勇気』 そのまま流れで犯してしまった 『ちょっ…!たいせ…!』 『うるせぇ!黙って俺に抱かれてろ!』 こんな最低な俺を可哀想に思ったのか あいつはそのまま俺に抱かれた そのとき 俺はあいつが好きなんだと気づいた 「男…同士なのに…な…」 「なんか言った?」 「爪の先から頭のてっぺんまで埋めるぞ」 「なんで!?」 「もう無理だ…」 そもそも好きな男と一つ屋根の下(+同じベッド)なんて 俺には重すぎる 「てか金貯まっただろ!いい加減ベッド買えよ!」 「んー…なんだよ泰成…夜中だぜ…?」 「おー安心しろ。永眠はちゃんととった方がいいぜ」 「優しさに見せかけた死の宣告やめてくんない…?」 一緒に住んでる以上多少関わるのは仕方ない だがしかしなるべく関わらないようにしよう じゃないと心臓がもたない そうそうこうやって寝てるときに抱きついてくるのとか特に… 「…ジーザァァァァァァァス!」 「しまいにゃホントにキレるぞ泰成!」 「お前が死ねば万事解決!」 「なんでそうなる!?」 image=513277792.jpg
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