皆にとっての幸せが俺にとっての幸せとは限らない

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意識し始めたのは多分 高校入った頃ぐらい 不毛な感情なのは分かっていた けれど、この感情はどうにも止まってくれなかった 俺はただ、見ているだけで幸せだった 朝起きたときの寝顔 野球してるときの真剣な顔 ケーキを崩さないように奮闘している可愛い顔 何気ない一面を見るだけで 「好き」という感情が増えていくのが分かるんだ いきなり蹴るのや暴言を吐くのは 痛いし怖いから控えて欲しいけど あれも今じゃ貴重なコミュニケーションになっているから 喜びを感じているのも事実だ 「清水、お前もしかしてマゾっ気あるんじゃね?中二病でオタクでホモでMってどんだけ設定盛るんだよ。怖いなぁ」 「俺…やっぱりおかしいかなぁ…」 今じゃもうほとんど喋らなくなってしまった 「同棲一年目までは、もっと話してたんだけどなぁ…」
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