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「あんやそう、です。闇の夜を想うと書いて、そう読みます」
「何を思って名付けられたんだが…」
「それはウチの商品のイメージにピッタリだから、ですよ」
そう言われて、真名は周囲の商品を見回した。
「古い…という意味か?」
「まあそんなものです」
「ふぅん」
店内には真名と魅弦の二人しかない。
真名が骨董品を見て回る姿を、魅弦は笑顔で見ている。
見られていることを分かりつつ、真名は骨董品を見て回った。
その中で、白く小さな器が目を引いた。
真名は魅弦を見て、器を指さした。
「コレ、何に使うんだ?」
「おや、お目が高い。それは昔、中国で使われていたんですよ」
「へぇ」
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