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「中国の貴族の女性が、美容の為に動物の生き血をその器に入れて、飲んでいたそうです」
それを聞いた真名は、すぐに器から視線を外した。
そして次に気になったのは、古そうだが美しいアンティークの指輪だ。
大きなダイヤモンドがはまった指輪。
家何件分かと計算できるほどの価値がありそうだ。
「じゃあコレは?」
「良い物に目を付けられますね。その指輪の石は、『呪いのダイヤモンド』と申しまして…」
「もういい」
青い顔で説明を遮り、何かまっとうな物はないかと探した。
さっきの二つは見た目にも古そうだった。
ならば新しい物であれば、大丈夫かもしれない。
そう思い、今度は腕時計を指さし、魅弦を見た。
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