午前10時、ミラと!

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僕はミラのお兄ちゃん!あ、本当のお兄ちゃんじゃ無いよ?シィォンディ制度のお兄ちゃんね!ミラはこの街に来る前にアメリカでちょこっとヘマしちゃってマフィアと、FBIと、CIAと、NSAを同時に怒らせちゃったんだって! で、あらゆる非合法な街のTGW地区に逃げ込んだのはいいけど捕まっちゃってコンクリートでハン・ソロみたいになっちゃう所だったんだけど、捕まえた相手が僕のお届け物の対象物だったんだよね。 だからタマタマなんだけど僕はミラの命を助けた事になったんだ。それ以来、ミラは僕の事を兄さんって呼んでくれている。 ミラのお仕事は情報を売るお仕事!詳しい事は分からないけどアレン兄さん曰く、世界で5本の指に入るウィザード級ハッカーなんだって!ミラは手に入れた情報を他の兄弟に売って生活してる。 ミラは6人の兄弟の中でも一番最後にこの街に来たのもあって末っ子なんだ。それまでは僕が一番下だったから何だか嬉しいんだ。ミラのお仕事は、ほんのチョコッとだけど先にやってあげてる!だってお兄ちゃんだから! 「ねぇ・・・ハレルヤ兄さん、この前も言ったけどさ・・・一緒に住まない?兄さんが一緒なら上でドンパチやってる頭悪い連中がおいそれと来ないし・・・僕、1人は寂しいなぁ・・・」 ミラは紅茶のカップに口を寄せながら僕を上目遣いで見てきた。 かわいい弟に甘えられるのは僕も良い気分なんだけど、僕とミラが一緒になるって事はTGWのバランスが崩れちゃうって事なんだよね・・・それぐらい、僕もミラもこのTGW地区ではちょっと難しい立場にいるんだ。 僕は、カヌレをもう一つ口に入れながら席を立った。 「モゴモゴモゴ・・・」 「兄さん、何言ってるかわかんないよ~」 「あのねー、僕イビキがウルサイからオススメしないっす!!んじゃー、荷物お預かりしマッス!」 僕は、「またね」と手を振ってミラの家を後にした。ミラの言ってる事は半分嘘で半分本当。 一緒にいるのは僕じゃなくても他の兄さんでもいいんだ。でも独りが寂しいのは本当だと思う。だから暇な時はミラと一緒に遊ぼう!トランプとかジェンガとか野球盤とかいっぱい持ってくるよ! さて、貰った荷物をアレン兄さんに届けないと!
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