1792人が本棚に入れています
本棚に追加
/177ページ
「まだ若い夏には辛いかもしれないけど・・・それでも俺と一緒にいてくれる?」
この人が自分で作って来た傷痕は、絶対に消えない。
だったら、俺も同じだけ傷付いたって構わない。
「もちろんですよ。今はもう、俺がいるのは柊さんの頭の中だけじゃないです」
「・・・そうだな」
目が合うと、ははっ、と子供みたいな笑顔を向けてくれる。
「緒方さんにも感謝しなきゃな」
「なんでですか?」
「あの人がホテルに連れてってくれなかったら、夏ともセックスしてなかったかもしれないだろ?」
柊さんは柔らかく微笑んだ後に、俯き気味にゆっくりと目を逸らす。
あーもう、そういうの ほんっとエロい。
俺の嫉妬も不安も、結局 どエロ悪魔に全部持ってかれちゃうんだよな。
くっそぉ~!箸が転がっても下半身が反応してしまう自分の若さが憎い・・・!
「夏の手、熱くなったな。・・・早く帰って俺も熱くして欲しいな」
「ハイ!!」
柊さんの手をぎゅっと握る。
この人のどんな過去もすべて受け入れる。それが俺が今いる地獄なんだ。
でも、ここにいる どエロ悪魔のおかげで地獄も悪くない、と思えるのだ。
最初のコメントを投稿しよう!