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柊さんは寂しそうに呟いて、俺の膝からから下りると、テーブルの上に置いていたスマホを見て「はあ」と溜息を吐いた。
「今日、打ち合わせがあって・・・夜ちょっと出てくるけど、夏 大丈夫か?」
三日間も俺のせいで仕事を休ませちゃったし、きっと仕事にも少なからず支障が出てるはず。
「はい、大丈夫です。ちゃんと大人しくしてますから」
夜に打ち合わせか・・・。どーせその後また、強くもないのに酒飲んで、酔っ払って帰って来るんだろーな。
柊さんの仕事にすら嫉妬してる。
俺が柊さんと同じくらい大人だったなら、こんな時 少しもムカついたりしないんだろうか。
窓の外が暗くなってから、柊さんはスーツに着替えて打ち合わせに向かった。
現在21時
柊さんが出てってから2時間か・・・。
もう飲み始めてるかな?酔っ払ってふにゃふにゃになったあの人の姿を、今日も俺の知らない誰かが見るんだろう。
・・・イライラする。
世の中ホモばっかじゃないだろうけど、悪い想像ばかりが先走って、理由もなくリビングをぐるぐると歩き回ってしまう。
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