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柊さんが、仕掛けた?
「どういう事ですか?あのオヤジを誘ったのは、柊さんって事!?どうして!なんでだよ!なあ!」
俺は、横になっている柊さんの肩を強く掴んで問い詰める。
「・・・夏は、知らなくていい」
知らなくて・・・いい?
万里さんには話してるのに?
どうして・・・俺を信用してないから?
胸が張り裂けそうなくらい痛い。目頭が熱くなって、涙が溢れてきそうになった。
「湊、いつまで夏くんを子供扱いするつもりなんだ。お前は、ガキだと思ってるヤツに自分を抱かせてんのか?」
万里さんが言うと、俺の背後で緒方の「マジかよ」と溜息混じりの声が聞こえた。
「夏くんは、湊の全てを受け入れる覚悟があるって俺に言ったんだ。お前が思ってるより、子供じゃないよ」
「そうだな・・・」
万里さんの言葉に、重そうな瞼をゆっくりと持ち上げる柊さん。
「・・・長澤が」
俺とは目を合わさずに床を見つめた柊さんが途切れ途切れに言葉を並べていく。
「夏を・・・犯すって・・・そんなの、俺、耐えれなくて・・・」
は?
俺を、なんだって?
「この店は、個室に監視カメラ付いてるの、知ってたし・・・万里がここのオーナーと親しくて、俺もよく通ってたし、場所提供してもらって・・・・・・」
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