贖罪

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「柊さん、上手です。先の方も舐めてもらっていいですか?」 コクン、と頷いて、カリの部分に丁寧に舌を滑らせる柊さん。 やば・・・もう出そう。 俺は、柊さんの頭を掴み、無理矢理口に突っ込んで、夢中で腰を振った。 「出しますね、柊さん、っ、いいですか?」 「うぅ、んっ」 「っ!」 頷きを確認して、柊さんの咥に出す。 「柊さん、出していいですよ。マズいと思うんで」 ティッシュを渡すと、涙目になった柊さんが口から俺の出した精液を垂らす。 ・・・えっろ。 「すいません。だいじょうぶですか?水飲んでください」 「・・・ん。だいじょうぶ。夏こそ」 「俺?」 「俺みたいなオッサンが咥えて、気持ちよかったのかなって」 「気持ちよくなかったら、イッてないです」 「・・そうか。よかった」 ほっとした顔をする柊さん。 こんなことさせられてんのに、何がよかったんだよ。 「柊さん、俺のために生きてくれるんですか?」 「ああ。そのつもりだよ」 「じゃあ、柊さんのからだも、俺にくれますか?」 「・・・夏が望むなら」 なんなんだよ、この人。 俺は、堪らなく柊さんが愛おしくなって、ぎゅっと抱きしめる。 「夏?」 「黙って抱きしめられててください。安心して。今はまだ、全部もらいません」 柊さんの唇に触れるだけのキスをしてもう一度抱きしめる。 「今は、これだけください」 その日は、俺のベッドで柊さんを抱きしめながら眠った。 一晩中、柊さんの腕が、俺にまわることはなかった。
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