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柊さんは、酔っ払って俺にしたように、万里さんの手に顔を擦り寄せた事があるんですか?
なんて聞けないよな・・・。
「どーぞ」
俺はグラスに入ったクランベリージュースを河森の前に差し出す。
「ありがと。わたしこれ大好きなんだ」
「万里に聞いてたから、買ってきておいたんだ」
「え?柊さんが?嬉しい~!」
女心を掴むのも完璧なんだな。大人って。
すっかりご機嫌じゃん、河森のやつ。
「はい。万里はコーヒーな」
「酒入ってないだろうな?」
「入れるわけないだろ。さっきのは冗談だよ。お前運転してきてるじゃん」
万里さんにコーヒーの入ったカップを手渡す柊さん。
手渡す瞬間、カップを持つ柊さんの手を万里さんの手が包み込んだ気がしたけど・・・気のせいかな・・・。
「千里ちゃん、付き合ってる人とかいるの?」
「いないです!」
柊さんに聞かれて、河森は即答する。
「そーなんだ。こんなに可愛いのに勿体ないな」
「え~!そんなことないですよ~!」
カワイイって言われて調子に乗ってんな、こいつ。
「じゃあさ、夏、なんかどうかな?」
は!?
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